この事例の依頼主
男性
相談前の状況
妻からのDVに悩む男性からの相談です。男性は,妻から長年にわたり暴力や暴言を受け続け,いわゆる妻からのDVに悩まされ続けてきました。もっとも,世間体もあったことから,妻からのDVを誰にも相談することもできず,何年にもわたって絶え続けてきました。それでも,妻からの度を超えた暴力がきっかけでついに別居に至り,離婚に向けて妻と話し合いを行いました。ところが,妻からは離婚には一切応じようとしないという回答だったため,離婚するためにどうしたらよいか分からなくなり,当事務所に相談に来られました。
解決への流れ
男性は,妻に対して強いおそれを抱いていましたので,まず速やかに当事務所が代理人として対応することを妻に対して通知することから開始しました。当事務所が今後の窓口となり,妻から男性に対して直接連絡をとることのないよう通知するとともに,離婚に向けた手続を進めることにしました。今回は話し合いによる離婚が成立することは困難であると判断し,離婚訴訟を選択することとしました。最終的に,離婚訴訟を通じて,男性の希望どおり,離婚の成立が認められました。
※守秘義務の観点から、事例の一部を修正しています。※事務所として対応いたしました。DVというと,男性から女性に対する暴力や暴言というイメージが多いかもしれませんが,最近では,女性から男性がDV被害に遭っているというご相談も珍しくありません。そして,このようなケースでは,DV被害に遭っている男性から女性に対して離婚の申し入れをしても,すぐには応じてくれないこともあります。このようなケースでは,当事者間での話し合いだけでは簡単に解決しないこともあります。話し合いによる離婚ができない場合には,調停や裁判による離婚手続きも見据える必要があります。調停や裁判では,妻からのDV被害という事実を立証することが重要な要素となってきます。